パーカッション用の弓 その1

パーカッション用の弓の製作。

パーカッション用にコントラバスの弓を使っているのをちょくちょく見かけるけど、想定されてる身体の動きとは異なった風に使ってるから、実際の手首の動きとかに合理性が無い場合が多く、実際の使い勝手はどうなんだろう?というのが以前からあった。
なので今回は製作にあたって、持ち主となるパーカッショニストにどういう手の形で持ってどういう風に弓を動かすか?を聞いて、それがやりやすくなるようなカタチを目指した。

通常の弓のような棒が曲がってるような線の細い形態ではなく、むしろある程度線が太いカタチの方が手に馴染む様に思ったので、木を曲げて作るのではなく、木を削り出す方法で作ることにした。そして持ち手側の端も手のひらにフィットするような感じが出来たら良いな、と。とりあえず、自分でパーカッショニストのがやる持ち方をし様ながら、これなら快適に持てるかな?というカタチにしてみた。

あと、弓の長さもそんなに使ってないみたいなので、短くした。この方が取り回しがラクかな、と思ったので。

 


まずは木を貼り合わせる。

一枚の板を切って作ると材料のムダが多くなるので、角棒状の木材を貼り合わせる。貼り合わせる面は平らにしてから貼り合わせるッス。何故かっていうと、木材は工場出荷時に多分まっすぐに切ってるんだろうけど、乾燥したりで木の目に沿って曲がったり凸凹したりするから、貼り合わせ前にちゃんとその加工をしないと貼り合わせた面が隙間だらけになっちゃうのね〜。
隙間が出来るって事は強度が落ちるって事でもあると思うので、力がかかるところはできるだけ木材がピッタリ行くように気合を入れるっス。

 


サイドを平たくする。横に板を貼ってもっと立体的に作れる用にする為。

 


とりあえず、全体が平面的なウチに全体の中心を出しとく。コンパスを使って大体半分の距離で両サイドから線を引けば真ん中は出るよね。
コレを基準に削っていけば変にヒシャゲたりはしないだろうってコトね。あちこち削ってる内に消えちゃったりする事があるから、しばらくは消えたら引き直して…ってやる感じ。成形中の大きく削るプロセス中は大体ずっと残してる感じかなぁ…。仕上げの段階に入ったら中心がズレるほど削らないから、その段階はもう目測とか手の感触でやってるかなぁ。

 


サイドを貼り付ける。これは貼る際にサイドの2つの面の木目が一方向にならないように、つまりは正面から見て、木の年輪の目が左右対称に成るように貼ってまっす。こうすると、経年変化による捻じれにも強くなるし、見た目も良いかな、と。

写真には撮ってないけど、接着時には毎回クランプを使って固定してるよん。

 


大体のカタチを描いてみる。コレに合わせて切り出して行く感じ。

 


手元にある道具を駆使して、まずは荒く削り出し。
写真に写ってない道具も使ったけど、撮り忘れた…。

 


今回は毛を張る際の仕組みで、新しい試みをしてみるにした。
おケツのトコロのネジを回すと毛を引っ張ってくれる仕組みで、蝶ネジを加工したモノとボルトで作った。

 


ヘッド部分。
こっちも新しい方式を試みをしてみる。